なんでこういう話題になったかというと、
十数年ぶりに 「 カムイ伝 」 なんてものを読んでいる。
全15巻
なんと40年近く前に
書かれたものなんですよね。
実際にここで3年近く暮らしてみて、
移住前には考えもしなかったいろんな思いが生まれてきました。
百姓するなんて思いもしなかった頃と、
その当事者になった今と、どれぐらい感じ方が変わったのだろうか。
武士、百姓、下人、非人、忍、商人。
時代のシステムの中で、もがき苦しむ登場人物たち。
重い話です。
「 昔ながらの農的暮らし 」
内子に来る移住者は、ほとんどそういう人ばかりですが、
彼らの言う昔とは、いつごろの時代を想定しているのでしょうか。
ちょっとした天候異変で飢饉となり、
娘を売り、生まれた子供を間引かなければ生きていけない時代。
毎年農閑期には出稼ぎに出なければ暮らせない時代。
自給自足で今より豊かな時代なんて、農村にあったのでしょうか。
有機でやっている僕が言うのもなんですが、
機械が普及し、化学肥料や農薬ができて、どれほど楽になったか。
どれほどの重労働から開放されたか。
80前後のお年寄りの話を聞いていると実感できます。
ただ、それが今や行き過ぎているのも事実ですし、
現在の農業、地域の問題が、
機械や薬で解決できるとも思えない。
どう考えても今の日本で、農家一軒単独では暮らせないし、
否が応でも社会システムとの関わりは避けて通れない。
どのへんで折り合いをつけるか、
答えはそのへんにあるのか・・・
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