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いよいよ農法の話です。
結構長く、また少し専門的な内容になるかもしれません。 実はブログ再開にあたって、どんな人に読んでもらいたいのか再考しました。このブログもピーク時は50~60のアクセスがあったのですが今は数人、知り合いだけでしょう。本来は農業、移住に興味のある人に、上っ面の良いことばかりではなく、具体的に知ってほしいと思っていますが、実際には今の僕の考えをまとめ、立ち位置の確認のために書いています。 で、農業に関する基本的な知識(たとえば3大要素、リン・カリ・窒素など)は理解している前提で進めます。 どうしてもスタートはこの話からになりますかね。 自然栽培。 イベントとかに野菜を出すとよく聞かれました。「自然栽培ですか?」「いえ有機栽培です」 なんだかがっかりした様子でした。いつからこうなったのでしょう。 自然栽培、栽培すること自体が自然ではないのだからそもそも形容矛盾、人工天然物と言っているようなもの、というへ理屈はおいといても、最近はほとんどわからなくなってきました。 ネットで調べると、もとは戦後まもなく無肥料栽培をやっていた人が、GHQから、この食料増産が命題のときに無肥料とはなにごとか、ということでなんとか名称を考え、自然栽培と名付けたそうです。ほんとかどうかはわかりませんが。 僕は福岡さんの本を読んで、自然栽培とはこんなものと理解したのですが、今はあまりにもその理解をこえることが多すぎます。福岡さんの話は納得できるし、いずれは不耕起、無肥料、草生にシフトしていきたいと思っているぐらいですが、実際に自然栽培やってますという人でまともにものを考えているひとに出会ったことがありません。 もっとも大きい違いは、福岡さんは自然栽培の方が、慣行より見た目も収量も良いものができると書いてます。これもしなくていい、あれもしない、手間も金もかからない。だから安くていいと、高く売られていた自分の米を、怒って引き上げたそうです。 貧弱で、ひねこびて、それでもべらぼうに高い、自然栽培だから、無肥料だから。逆ですよね。 これでは売れません。でも見た目が悪くてもおいしいから。わかってもらえない、客が悪い。そうかな。すぐには無理でも、ほんとにおいしいなら何年かやってれば口コミで広がっていき、噂ぐらいは聞こえてきそうなものですが。 無肥料で、手間暇かけなくてもこれだけのものがこんなにできる、すごいね! ということなら理解できます。 ただそこにいくまでの時間がかなり必要だと思っています。とくにもともと肥えた土地ならいざしらず、内子の赤土、たばこの後作ならなおのこと。不耕起だから良いのではなく、不耕起でもやれる土が重要だと思います。スタート時はまずそのための土づくりが必要ではないでしょうか。 誰の話を聞いても有機転換に3年、土ができてくるのには5年、やっぱり10年ぐらいは必要という気がします。 引越しした翌日にじゃがいも植えて、一年目からみんなそこそこできて、2年で軌道にのったという自然栽培やってる人がいますが、よほどの天才、超人か大ウソつきですね。 震災後、テレビで福岡農園が映ってましたがマルチ使ってましたよ。ハウスでベッドでいちご作って自然栽培だという人もいるし、もうなんでもあり言ったもんが勝ちの世界です。 それを名前だけでありがたがる消費者が問題か、なにも考えずに自然がサイコーだと思っている生産者が問題かさてさて・・・・ PR |
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