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有機農業で暮らすと決めて、まず思い立った販売方法は野菜セットの宅配でした。
基本は生産者と消費者との提携、つながりなどなど、いろんな本を読んでもかならずそう書いてありました。僕も単純にそうなんだろうと思い、最初は少量づついろんな野菜を、時期をずらしながら作っていました。 しかし実際にやってみて、これで生活するのは無理だなと思いました。 まず、セットを組むための種類。セットの価格を考えれば、10種類以上の野菜を年間通じて揃えなければなりません。これは大変です。少ないときは5~6種類でもいいのでは? という人もいますが、松山まで走っていって、ひと箱何百円ではとても採算に合わない。 端境期には、カボチャやじゃがいもなどの保存できる野菜を中心にしたとしても、かなり厳しいですし、それでお客様を満足させられるのか。 時期をづらし少量づつ作っていくことになるのですが、野菜の適期は意外と短く、ほんとに良いのだけ出荷しようと思えばそうそう永くも作れません。さらに、いつもいつもうまくいくとは限りません。たぶん綱渡りが続くのでしょう。 自前でセットが組めず、内緒で他人の野菜を届けるなんてことも聞きます。 次、仮に配達を10軒、週2回とします。 きゅうりやオクラは毎日収穫です。配達の無い日はどうするのか。野菜は待ってはくれません。配達分作付けすれば、他の日はどうするのか。毎日10軒分のきゅうりがとれるわけですから、他に販売先を確保するのか。少なく作って冷蔵庫で保管したものを届けるのか。 その次、それぞれの野菜にはそれぞれ作り方のポイント、その作業の適期というのがあります。50~60種類もつくって、すべて技術習得できるのか。野菜作りは集中力だと思っていますが、いつもベストの野菜を出荷するなんてことができるのか。 結論として、セットの良い品を安定的に届けるのは、僕ひとりでは無理だなと思いました。 やるなら何人かでチームを組んでのリスク分散と、役割分担が必要だと考えます。 推測ですが、一軒で宅配してる野菜、時にはあんまりだというのが届くこともあるのでしょう。それでも提携、買い支え、環境などなど考えた消費者の方は、理解してくれているのだと思います。それはそれで素晴らしいことだと思います。でもそれは運動とはいえても、純粋に野菜を売っているのではないですよね。 有機栽培でうまくできた野菜は、見た目も大きさも味も、ほんとに良いですよ。自分でつくっておきながらびっくりしますよ。ぜひ、そういう品を食べてもらいたい。 時代は動いています。 有機栽培がほとんど知られてない、変わり者のする農業という昔ならいざしらず、今は内子町でも認証が取れるような時代です。 普通の消費者でも、しっかりしたものを出してゆけば、理解してくれるはずです・・・ PR |
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