毎日暑い日が続いています。
僕の住む内子町下立山は、旧名 「願者(がんじゃ)」 と呼ばれていました。
願う者、なかなかよい地名です。
ここに願者堂という古いお堂がありました。
明治38年生まれのおばあさんが、いつ建てられたのか知らない、
というぐらい古く、たぶん江戸時代ではないかと言われています。
今回、立て直すことになり、先日地域のみんなで解体作業しました。
集会所ができるまでは、
ほとんどの寄り合いが
ここでおこなわれていたそうです。
盆踊りなんかもあったらしいですが、
今はご覧のとおり。
もちろん地区全世帯参加で、
取り壊しました。
新しく建替えるにあたって、
数年がかりで寄付を集めました。
寂しい話ですが、
残っている者たちが元気なうちでないと、
出て行った若い者にはもう、
お金を出せとは言えん。
やるなら今しかない、という話になったそうです。
こんなものも出てきました。
僕らにはわからない
いろいろな歴史、
それぞれの思い出が残っているのでしょう。
今日は夏の 「念仏」 の日で、
みんな集まり 「なんまいだぶつー」 と
唱えてきました。
新しいお堂の完成までは、
近くの倉庫を借りています。
念仏は年2回行われます。
大瀬にいるときは般若心境でしたが、地域によってそれぞれあるみたいです。
けっして信心深いほうではないのですが、
鐘の音を聞きながら無心に念仏を唱えていると、
なんだか不思議な気分になってきます。
10年、20年、
いや100年以上前から、さまざまな人たちが、
いろんな思いで同じように唱えてきたのでしょう。
ひぐらしの鳴き声に溶け込むように、
ふーっと、時間の感覚が無くなるような・・・